書籍類の在庫管理と勝手な感想忘備録

ヒエログリフ解読史 - ジョン・レイ

ロゼッタストーン、その発見から解読、さらにストーンが大英博物館に所蔵されるにいたった歴史的経緯を解説。そしてロゼッタストーンを例にこうした歴史遺産の所有権についての考察など。吉村作治先生がエジプトに人生を賭けてらっしゃるのもまったく理解できました。

名将アリー・セリンジャーと日本バレーボールの悲劇 - 吉井妙子

はっきし言って私、女子バレー大好きです。なもんで吉井妙子氏の女子バレー関連の本も何冊か読んでましたが、この本は従来のスポーツジャーナリスティックなものとは一線を画してます。あの名将セリンジャーがナチスのホロコーストからの生還者(サバイバー)だったのがそもそもびっくりしましたが、彼の自伝という形を採りながらホロコーストの始まりから終わりまでをセリンジャーの記憶を元に自身現地へ足を運び、その悲惨さを辿っていきます。また収容所でセリンジャーとアンネフランクが顔見知りだったのも驚きでした。内容が内容だけに本を伏せてしまいそうな箇所がいくつも出てきますがセリンジャー氏の人格形成にホロコーストからの生還体験が多大な影響を与え、その結果なぜ現在あれほどの名将が今日本の全日本女子バレーの監督になってないのか、最後になって理解できました。

アメリカの心の歌 - 長田弘

カントリーをアメリカのルーツミュージックと捉え、詩人らしくそれぞれの歌詞の中に当時のアメリカの社会や人々の心の内を読み解いた一冊でした。特にエミルーハリスに思い入れが強いようですが、私も全く同感で歌に対してのみならず、すべての事に対して誠実に向きあおうとする彼女はアメリカの良心そのものだとずっと思ってました。この本に紹介されている曲やアーチストを今一度聞きなおそうと思います。


犬隠しの庭 - 多田智満子

ナダクミンであったこの偉大な文学者を恥ずかしながら近年まで知らなかったのは誠に痛感の極みです。池澤夏樹氏のエッセイ集の中に氏の事を綴った一章があり、そこから調べていくうちに改めてその業績の偉大さを知りました。「犬隠しの庭」は最晩年に出版されたエッセイ集で、端正な語り口、品格のある文体はやはり私の好みとするところです。数年前にお亡くなりになられたとのことですが、自分の死期を悟り、最期の日が来るまで泰然自若とされていたようで、この氏もまた"男前"な女性であったことは間違いありません。

Raymond Chandler

The Long Goodby

Playback

ご存知村上春樹の新訳がでてチャンドリアンとしてはうれしい限りのレイモンドチャンドラーの私の好きな2冊。個人的には正確さ重視の春樹訳よりもリズム感重視の清水俊二訳の方が好きかも。もちろんオリジナルで味わうのがベストですが村上訳、清水訳、ペーパーバックを並べて翻訳の違いを比較するのもまた楽しい。

"The Long goodbye"から

 

"Do you love me very much? Or will you if I go to bed with you?"

"Possibly."

"You don't have to go to bed with me,you know.Idon't absolutely insist on it"

"Thank you."

"I want my champagne."

"How much money have you got?"

"Altogether?How would I know? About eight million dollars."

"I've decided to go to bed with you."

"Mercenary," She said.

"I paid for the champagne."

"The hell with the champagne." she said.

 

う~ん、やっぱり英語がかっちょよい。もう一冊"Playback"も評価は色々ありますがやっぱり会話の中の台詞が好き。超有名な、

 

"How can such a hard man be so gentle?" she asked wonderingly.

"If I wasn't hard,I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive."

 

日本語になると色々な訳になりますが、私には英語の方が言わんとすることが素直に理解できます。